ととら亭の旅のメニュー

  世界のギョーザ特集パート2

2017年4月21日 〜 6月中旬 (予定)

今や日本の国民食ともなったギョーザ。 あまりにも身近すぎて、その呼び名や料理方法に僕たちは何の疑問も持っていませんでした。 ところがトルコを旅していて出会った『マントゥ』は、同じギョーザの一種と言っても、 日本のものとはまったく異なる料理だったのです。 もうひとつ驚いたのが、トルコと遠く離れた韓国でギョーザが『マンドゥ』と呼ばれていたこと。 しかし、料理そのものはまったく違いました。これは一体どういうことなのでしょう?  こんな疑問から始まったのが僕たちのギョーザを巡る旅。 そして、ととら亭の本『世界まるごとギョーザの旅』が生まれたのです。 今回は出版を記念して本文中で登場する様々なギョーザの中から、 日本のギョーザとは大分違う兄弟たちを3品ご紹介します。

取材地 スロバキア 2015年 (ブラチスラバ) 韓国 2014年 (ソウル)
アゼルバイジャン 2014年 (バクー)

 スロバキア ブラチスラバ風 ピロヒー
Pirohy                        900円

ピロヒーは卵入りの小麦粉の生地でポテトとチーズを包み、茹で上げたギョーザの一種。名前とレシピから察するに、中国のギョーザの特徴を比較的残すロシアのペリメニがポーランドに伝播してピエロギとなり、それが更に伝わってピロヒーになったのではないか、と僕は考えています。大きさは日本のギョーザのほぼ倍くらいでしょうか。 箸で食べる料理はヒトの口の大きさを基準に材料が刻まれますが、西欧ではナイフで切ることが前提となり、合理性と効率を重んじる文化でもあるので、小さなギョーザをちまちま作るより、2〜4個で1人前となるサイズに大型化する傾向があります。またパンにバターやオリーブオイルを付けて食べるように、炭水化物を塩ではなく、油で摂る文化圏になりますから、ギョーザに付けるのもバターソース!それにヨーグルト、ベーコンのクルトンを添えるのがスロバキア流です。

 

 韓国 ソウル風 マンドゥック
Mandu -guk                       1000円

ギョーザがもし中国発祥の料理であるならば、日本と韓国はそれぞれ隣国から伝わった可能性が高いと考えられます。ところが地政学的にはほぼ同じ条件であるにも関わらず、両国のギョーザは料理そのものだけではなく名前からして異なっていました。韓国ではギョーザをマンドゥと呼び、主流は蒸しタイプのジンマンドゥ。その他にも焼くか揚げたクンマンドゥの他、茹でたムルマンドゥもあります。これらは粉食(プンシク)店と呼ばれる専門店で提供、惣菜店でも冷凍、生の両タイプが広く売られ、日本と同様か、それ以上に市井の生活に溶け込んでいました。共通した特徴は、具に豚肉を使い、ご当地らしくキムチや豆腐、もやしが入っていること。こうして具に占める肉の割合が少ないので、大きさの割にはクンマンドゥでもペロッと食べられます。今回は韓国のりが香るあっさりスープに入ったマンドゥックをご紹介しましょう。

 

 

 アゼルバイジャン バクー風 ギューザ
Gyurza                              1200円

ユーラシア大陸に広く分布する「ギョーザのような」食べ物。 それらはモンゴルのバンシュ、グルジアのヒンカリ、ドイツのマウルタッシェンなど様々な名前で呼ばれていますが、アゼルバイジャンでの名前は何とギューザ(Gyurza)! 現地で初めて注文した時、綴りから「ギュルザ」と発音したら「ギューザ?」と聞き直されてしまいました。これほど似た名前は、今まで様々な国で食べた21種類のギョーザの中にも見当たりません。しかしながら似ているのはそれだけで、味と形、そして食べ方は日本のギョーザと全く異なっていたのです。目を引く『ねずみ包み』『French-braiding-style』とも呼ばれるユニークな形。もちもちの皮にラム肉をぎっしり詰めて茹で上げ、バターソースとスマック(中東でポピュラーな干し梅風のスパイス)を振りかけたコーカサスの味をお楽しみ下さい。

 

※ 旅のメニューはディナーのみの提供となります。

 

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